オートノミートレーニングとは?

2021年10月26日

オートノミートレーニングは、ドイツのR.グロッサルト=マティチェク博士らが開発した心理療法です。約50年に及ぶ研究によって、がんや心臓病などの慢性疾患を予防する効果(左図)、あるいはこれらの疾患を持つ方々の病状経過を改善する効果があることがドイツハイデルベルグ研究で、明らかにされました。

私たち人間はもともと幸福を求める存在であり、これを達成するための自律的な営みを続ける能力が備わっています。

その能力を『オートノミー』と呼んでいます。

がんのハイリスク者に対するオートノミートレーニングの効果しかし何らかの原因でその能力が十分に発揮されなくなり、かつその状態が長く続くと、心身の健康を脅かすことがあります。
オートノミートレーニングは、人それぞれが本来持つ『オートノミー』を活性化するために毎日の生活の中で実践できる『トレーニング』方法を探求し、その方法によって幸福感を高め、そして心身の健康増進をはかる心理療法です。

治療はクライアント(来談者)とトレーナーの個人面接として行われ、典型的には図のような手順で進められます。

最初にトレーナーが治療の目的と概要を説明します(ステップ1)。

続くステップ2ではクライアントの問題は何か、幸福感への到達を阻む要因は何かをテーマとした対話が行われます。ステップ3ではトレーナーがその内容を分析し、問題とその成因に関する仮説をクライアントに呈示します。
対話の中で仮説を変更・修正し、クライアントが納得するような仮説の作成を目指します。
次のステップ4では、問題解決のための新たな行動を探求します。
クライアント自らとり得る解決策を考え、また必要に応じてトレーナーからも提案がなされます。
さらに両者の対話を経て、クライアントが納得するトレーニング方法を目指します。
そのトレーニング方法へ到達した点を、『富豪店』と言います。
最後にクライアント自身で対話を振り返り、符合点を再度確認して終了となります。

オートノミートレーニングでは最初の面接に十分な時間をかけ、できる限りその日のうちに『符合点』に到達し、それを実践できるようになることを目指します。
目安として、初めての面接は、3時間以内とします。
符号点に到達しなかったときは、2時面接を行います。

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